昔から、植物を育てる、と言うことが何となく好きで。
特に、自分が食べた果物の種を撒いて、出てきた芽を愛でる、とでもいいのかな。
そんな行動が好きだった自分。
実際、大きな木にまで育つことはほぼ無くて。
大抵植木鉢のままで枯れてしまう、と言うことが多いんですが。
身の回りに緑が増えるということ自体は、悪い事ではないので。
そういう妙な趣味的な行為で。食べた果物の種を撒く、と言う事は、今もよくやっているのですが。
そんな風にして育てている、金柑(キンカン)があります。
そもそも金柑が好きなので。
あわよくば、植木鉢レベルでもいいから、実が成ったら嬉しいな、とは思うものの。
この金柑の種まきは、失敗の連続。
まず、ナカナカ芽が出ない。
→最初はいわゆる露地栽培(お外の植木鉢)でしたが。信州が寒すぎるせいか、春になって種を撒いても、ナカナカ芽が出ず。発芽に苦闘。
んでもって、芽が出ても、育たない。
→信州が寒すぎるせいか、露地(お外)に植木鉢を置いておくと、冬の間に枯れてしまう。かといって室内では、金柑って結構光を要求する植物で。そこそこの光源が無いと、光不足で枯れてしまう。
というような紆余曲折苦闘があって。
最近では、
・暖かい室内で種まき
・LEDを日光がわりにして、育てる
というやり方で、結構大きくなることが分かって。
上記のような青々した金柑が、スクスクするようになったのですが。
先日、そんな風にして、何の気なしに、改めて蒔いた金柑の種から、いくつか芽が出てきていて。
「お、芽が出た、ヨシヨシ」
と思っていたのですが。
今回出た芽、何かちょっと変なのが1本あるんですよね。
基本的に金柑の芽って。全身(っていえばいいのかな?)が緑で青々してるんですが。
1本だけ、真っ白な妙ちくりんな芽が出てきたんです。
見た目はまさしく金柑の芽、なんですが。
長年(と言うほどではないですが)金柑の種まきをしていて。
こんな真っ白な芽が出てきたのは、初めて。
真っ白な突然変異、と言うと、動物ならば、色素を持たない白子症。いわゆる「アルビノ」が有名ですけど。
植物にアルビノってあるんかいな?
というのが、コレを見つけて、真っ先に思った疑問。
よ~く見ると、完全な白、ではなくて。
ほんとうっすら緑色をした白、とでもいうべき色合い。
調べてみると、動物と同じように、植物にもアルビノはあるんだそうで。
光合成に必要な葉緑素を持たずに(もしくは、葉緑素があっても、非常に少なくなってしまう)芽吹く、突然変異の「アルビノ」が、数は少ないながら、あるんだとか。
植物なので、結局は光合成で栄養を合成できないと育たずに、枯れてしまうようで。
アルビノの植物を育てるためには、かなり特殊な培地(いわゆる土)が必要なんだとか。
発芽するだけなら、種(タネ)の栄養で十分だけど。
タネの栄養を使い切ってしまうと、そのまま枯れ果ててしまう。
それが植物のアルビノの命運のようで。
なので、この真っ白けな金柑の芽も。
そのうち枯れてしまうんだと思いますが。
なかなか珍しいものに出会えたのも、事実。
何かの幸運の印かな、と思うことにして。
大事に見守ってみようと思います。