どくたまの独り言 Part2

どくたまによる、どくたまのための、徒然なる独り言。

歓喜悲喜

今日は一日手術室にこもりっきり。
なので必然的に一日中立ちっぱなし。

足がもうパンパンですわ。

全部で3件見たんですが2件目の手術、鼻骨骨折を整復して固定してやるopeは見ててハラハラでした。
いや、別に危険があったとかじゃないんですよ。

骨折を直した後に、針金みたいなワイヤーを固定のために使ったんですけど、
縫合針に針金が一体化してくっついてる、ちょっと値の張る針を使ってたみたいなんですね。
(顔面なんかを縫うときには、形成外科的には損傷の少ないこうした針と糸が一体化したモノを使うって去年習ったから、きっと今日も顔面(鼻)のこていだから、そんな理屈なんだろうなぁ・・・と。推察。あってるかな?)

ところがですねぇ・・・
先生方、なかなか上手く針が入らない様子。
イメージしやすいようにいえば、鼻の右側面から左側面に、横一文字に針をブッ刺してワイヤーを通して固定するんですけど、組織が硬いんだかなんだか・・・『針が入らねぇよぅ』と、苦しむ先生。そのうちに針がグニッと変形して使い物にならなくなって、仕方なく新しい針を出す・・・
何でも、鼻骨が粉々に近い状態になっていれば、この針が通る余地があるのでこの手技は楽なんだそうですが、この患者さんはそれほど粉々になっていない鼻骨の整復だそうで、その分針が通りにくい・・・との事。
な〜るほど〜。
 
 
苦節すること数十分、(じゃないかもしれません、時計見てなかったんで)
『よし、通った!!』
4本目の針でなんとか鼻を貫通。
見ている僕ら以上に先生方もホッと。

んでもって早速固定にかかる先生方。
ワイヤーにボタンを通して、そのボタンにワイヤーをひねり込むようにして固定するんですけど、ココで悲劇が。
ワイヤー・・・もとい針金くんが、ひねりに耐え切れずぷっつりと切れてしまった・・・
これ使うときにはよくある事らしいんですが・・・こういう事。

な・の・で

はい、また鼻にワイヤーを通すところからやり直しです。
ショックを隠しきれない先生・・・

ちなみにこの針、(というか針とワイヤーのセット)、一組が2000円弱するとか。
余計に使用した分まで患者さんには請求できないので、そんな分は病院の持ち出しになるとか。

『あぁ・・・後で怒鳴られそうだなぁ・・・』
とは先生のぼやきでした。