どくたまの独り言 Part2

どくたまによる、どくたまのための、徒然なる独り言。

御柱祭・・・かいせつ

『奥山の大木、里にくだりて神となる』

御柱祭をまったく知らない人には、こう伝えるのが一番わかりやすい説明でしょう。
ちなみにこの文句、僕大好きなんです。

7年に一度、寅と申の年に行なわれる御柱祭(おんばしらまつり。みはしらさい、と読む人も)は、僕の地元最大のお祭りです。
山奥にそびえ立つ樅の巨木(だいたい幹周り3メートル強、長さ17メートル、重さ13トン)を諏訪大社上社(前宮・本宮)と諏訪大社下社(春宮・秋宮)、4箇所の神社へ4本ずつ、計16本、人力でえっちらおっちらと曳行(『えいこう』と読みます。柱を引くことです)して運び、神社の4隅に『柱』のごとく立てる。そして、その曳行中に川を渡ったり、坂を落としたり(これが『木落し』として有名)と、あれやこれやの課程を踏む・・・

すっごくかいつまんで解説するとこういうお祭りです。

普通お祭りって言うと『やる方』と『観衆』がいると思うんですが、この祭りはとにかく地元総出で御柱を曳行(くどいようですが、引っ張る事です)しないことには始まりません。なので、僕みたいに普段地元にいない者でも『じゃ、柱曳きに帰るか』と、なるわけでして・・・
そういう意味ではこの祭りに観衆はありえません。諏訪人全員が主役っつう訳です。
(地元民のことを、僕ら地元民は『諏訪人』(すわじん)って呼ぶんですわ)

あ、そだそだ。昨今なにをトチ狂ったのか、この御柱ツアーなるものを企画実行する旅行業者が後を立たないんですが、僕の意見としては御柱は『やる』から面白いのであって、『見て』面白いとは思わんですがね。なにより『人を見るなら諏訪の御柱』という格言が出来るほど混みますんで、人を見たい方はどうぞ来てくださいませ。
昨日も今日もあっちこっちからいっぱい来てましたけどね、
中にはスーツに革靴という『何考えてるの?』と思うようなイデタチ集団もいましたが・・・
旅行社よ、せめて企画するなら法被くらい用意してやってくれぃ。

今回の御柱はこの諏訪大社御柱ですが、これから秋まで、諏訪地方全ての神社で『小宮の御柱』って言うの数え切れないくらい行なわれます。
なので、御柱の年には結婚や出産、家の新築増改築を避け、御柱のみに専念する・・・っていう習慣が諏訪にはあるんですよ〜。

以上、りとはふくん流御柱解説でした。