どくたまの独り言 Part2

どくたまによる、どくたまのための、徒然なる独り言。

蘇を作ってみた

たぶん、何かの漫画で読んだんだと思いますが。

奈良とか飛鳥とか平安の世に、食べられていた非常に旨いモノ、『醍醐』なるものがあると。そして、その『醍醐』の前段階に『蘇』というモノがあって、これもまた非常に旨いものであると。

どちらも、牛乳から作られたもので、乳製品の一種であろうということは分かっているようなんですが。正確なレシピ、作り方は伝わっておらず、、、

現代では、「おそらくこう作ったんだろう」と、推定された『蘇』のレシピがある。

 

そんな知識は、食いしん坊の雑学として持っていましたが。

食べたことも無ければ、見たこともありません。

 

そんな『蘇』が、なぜか今、脚光を浴びています。

そう、例のコロナウイルスの騒動で、学校が一斉に休校になった結果。余った牛乳を何とかするレシピ、として、Twitterなどで『蘇をつくってみよう』という話題が飛び交っているんです。

 

蘇の作り方(現代版の推定レシピ)は、至って簡単で。

牛乳を、煮詰めて、固めたもの。ただこれだけ。

ただ、実際にやってみて分かりましたが、これ、ホント大変です。

 

【簡単な、『蘇』の作り方】

 

 

まず、牛乳を用意します。

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蘇の1

牛乳を鍋に入れます

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蘇の2

鍋に入れた牛乳を、煮詰めます

 

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蘇の3

煮詰めます

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蘇の4

ひたすら煮詰め続けると、粘り気が( ゚Д゚)

 

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蘇の5

さらに煮詰め続けます

 

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蘇の6

すると、「これ、マジで牛乳?」ってふうになります。

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蘇の7

後は、これを型でまとめて

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蘇の8

2時間ほど冷やし固めて完成。

 

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蘇の9

 

切ってみると、こんな感じ。

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蘇ができた

 

要約すると、作り方は、簡単。

牛乳を、鍋で煮詰めるだけ。他に何も材料はいりません。

ただ、これ、ホント大変。

 

1リットルの牛乳から、出来上がったのは、カップ1杯分くらいの『蘇』。

煮詰めるだけで、2時間以上鍋につきっきりで、木べらでかき混ぜっぱなし。

現代だから、コンロで火加減とかできますけど。昔、これを作るのは、大変だったろうなぁ。。。

 

出来上がった『蘇』は、実に香ばしい。

ほんと、牛乳を煮詰めただけなのに、焼く前のクッキー生地とかホットケーキの生地みたいな、香ばしさにあふれています。

食感は、チーズですね。僕の作り方が荒かったせいかもしれませんが、若干ボソッとしますが、しっとりチーズケーキみたいな感じ。砂糖も何も入っていないのに、ほんのり甘くて香ばしい。激ウマ!とは言いませんが、上品な旨さ。

平安貴族っぽく言えば、『いと、みやび(=゚ω゚)ノ』そんな味です。

 

でもこれ、食材としては、面白そうです。

色々アレンジできそう、、そんな味わい。

でも、変に調味料入れたら、この風味はぶっ飛んじゃいそうだなぁ。。。

むむっ。

 

にしても、蘇が出来た♪

やってみれば、出来るもんだなぁ、うん。