たぶん、何かの漫画で読んだんだと思いますが。
奈良とか飛鳥とか平安の世に、食べられていた非常に旨いモノ、『醍醐』なるものがあると。そして、その『醍醐』の前段階に『蘇』というモノがあって、これもまた非常に旨いものであると。
どちらも、牛乳から作られたもので、乳製品の一種であろうということは分かっているようなんですが。正確なレシピ、作り方は伝わっておらず、、、
現代では、「おそらくこう作ったんだろう」と、推定された『蘇』のレシピがある。
そんな知識は、食いしん坊の雑学として持っていましたが。
食べたことも無ければ、見たこともありません。
そんな『蘇』が、なぜか今、脚光を浴びています。
そう、例のコロナウイルスの騒動で、学校が一斉に休校になった結果。余った牛乳を何とかするレシピ、として、Twitterなどで『蘇をつくってみよう』という話題が飛び交っているんです。
蘇の作り方(現代版の推定レシピ)は、至って簡単で。
牛乳を、煮詰めて、固めたもの。ただこれだけ。
ただ、実際にやってみて分かりましたが、これ、ホント大変です。
【簡単な、『蘇』の作り方】
まず、牛乳を用意します。
牛乳を鍋に入れます
鍋に入れた牛乳を、煮詰めます
煮詰めます
ひたすら煮詰め続けると、粘り気が( ゚Д゚)
さらに煮詰め続けます
すると、「これ、マジで牛乳?」ってふうになります。
後は、これを型でまとめて
2時間ほど冷やし固めて完成。
切ってみると、こんな感じ。
要約すると、作り方は、簡単。
牛乳を、鍋で煮詰めるだけ。他に何も材料はいりません。
ただ、これ、ホント大変。
1リットルの牛乳から、出来上がったのは、カップ1杯分くらいの『蘇』。
煮詰めるだけで、2時間以上鍋につきっきりで、木べらでかき混ぜっぱなし。
現代だから、コンロで火加減とかできますけど。昔、これを作るのは、大変だったろうなぁ。。。
出来上がった『蘇』は、実に香ばしい。
ほんと、牛乳を煮詰めただけなのに、焼く前のクッキー生地とかホットケーキの生地みたいな、香ばしさにあふれています。
食感は、チーズですね。僕の作り方が荒かったせいかもしれませんが、若干ボソッとしますが、しっとりチーズケーキみたいな感じ。砂糖も何も入っていないのに、ほんのり甘くて香ばしい。激ウマ!とは言いませんが、上品な旨さ。
平安貴族っぽく言えば、『いと、みやび(=゚ω゚)ノ』そんな味です。
でもこれ、食材としては、面白そうです。
色々アレンジできそう、、そんな味わい。
でも、変に調味料入れたら、この風味はぶっ飛んじゃいそうだなぁ。。。
むむっ。
にしても、蘇が出来た♪
やってみれば、出来るもんだなぁ、うん。