今日、志村けんが死んだ。
いわゆる、新型コロナウイルス(COVID-19)による肺炎で、亡くなったとのこと。
中国の武漢に端を発して、世界中に広まった、この病気。
僕の知る限り、日本で(世界で、でもかもしれないが)、有名人が最初にこの感染症で亡くなった例じゃないかと思う。
感染症が、厄介なのは、アホが一人でもいると、その他大勢の努力が全部無駄になる事。
相手が見えないウイルスで。
症状が無くても、感染している可能性があって。
だからこそ、無駄に外出するな、と、皆があれだけ言っても。
『症状が無いから』と、出歩くアホ。
帰国の手段が無いからと、臨時のチャーター機で武漢から帰ってきた人々の中にも、
『症状が無いから』と、検査を拒否したアホ。
感染が判明した後にも、感染経路、および接触者を調査することを拒否してダンマリのアホ。
あえて言う。
こういうアホがいる限り、感染症を食い止めることは絶対にできない。
というか、世の中は、こういうアホだらけなので、根本的に感染症というやつを食い止めることは、まず無理なのだ。
医学の目線で言えば、感染症を食い止めるなら、人権ウンヌン言ってる暇はない。
強制力を持って、阻止する。そんな力が無い限り、『お願い』では、食い止めることなんぞ、絶対に無理なのだ。
そういう意味では、強権国家、社会主義国、独裁政権の国家は、こういう時に強い。
いい意味でも、悪い意味でも、しっかりかっきり画一的な対応が取られる。中途半端なことはしない。
日本では、無理だろう。
二言目には人権。人権。人権。
入り込んだ感染症を食い止めるための手段なのに、人権の名のもとに、感染症が拡大する。
アホかよ。
そういう意味で、今日志村けんが死んでくれたのは、ラッキーかもしれない。
総理大臣が、何言ったって。
医者が、どんなに説明したって。
わかってくれない大衆には、『志村けんが死んだ、マジかよ』
という事実のほうが、よっぽどこの病気の怖さが、伝わるからだ。
患者が増えて、死者も増えて。医学はそのうえで発展してきた。
今回の、COVID-19 もそうだ。
どんな病気か、まったくわからなかった中で。
患者が増え、死者が増え。そうしてやっと、相手がどんな病気なのか、その性質がわかりつつある、そんな状況。
そんな中、死んでくれた志村けん。
これほどの有名人が亡くなったことは。
たぶん、これ以上ない、大衆への説得力になるだろう。
『感染症って、怖い』と。
子供のころから、ドリフを見ていた自分。
志村けんが死んだことは、ものすごく残念だけど。
現状の、アホな言動が流布するこの世に対し。
医療の片隅にいる身としては。
このタイミングで、志村けんが死んでくれたことは。
感染症対策という点で、何かプラスになるんじゃないか。
そう思う。
そう思いたい。
志村けん。ありがとう。
これが、無駄になりませんように。
天の上から、見守っててくれ。