どくたまの独り言 Part2

どくたまによる、どくたまのための、徒然なる独り言。

綺麗なおねえさん

受け持ちの患者さんを看取って、お見送りするときというのは、多少なりとも気が重くなるんですが、先日亡くなった患者さんのお見送りの時は、これが真逆。逆にほほえましくもあったのが実に意外。

年の頃10歳くらいの女の子が、病室から霊安室まで付き添って、一緒にお見送りをしたんです。
が、彼女の元気なこと。まさに踊って飛び跳ねる、そんな表現がぴったりなくらい明るくはしゃいでいたんです。
お看取りした時に彼女もいたので、『亡くなった』ことはわかっていると思うんですが、家族一同が重苦しい表情をしている中で、彼女だけが満面の笑顔なんです。無邪気な子供の笑顔、そのまんま。

『ねぇねぇ、おばあちゃんと一緒に、おうちに帰るんでしょ?やった〜!!!』

なんて言いながら飛び跳ねてる姿を見ると、なんだかこっちも癒されるような気分になります。

僕の他、病棟の看護師さんがお見送りには付き添ったんですが、
『先生、じゃまたね〜』とか、『綺麗なお姉さん、ありがとう』(これは病棟の看護師Iさん)とか、とても亡くなった方のお見送りとは思えない明るい空気。

今までいろんな方をお見送りしましたが、『綺麗なお姉さん』なんて単語が飛び出したお見送りは初めて。
彼女が元気でいてくれれば、いいんですけど。
なんか思い出深い出来事だったので、ちょっと書いてみました。